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断熱工事を行いました。写真は屋根の断熱工事の状況です。屋根垂木の下側に固定したベニアに吹き付けをしています。ベニアの上側は屋根の通気層になります。
屋根の断熱材の厚さは最低厚さ90mmです。
尚、この材料の熱伝導率は0.035W/m・Kです。(メーカーカタログによります。) |
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内壁部分の断熱工事の状況です。断熱材、自ら発砲して隙間を無くしていきます。壁の断熱材の厚さは最低厚さ86mmです。 |
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屋根の断熱工事が完了しました。当事務所では平成19年より、今回、施工するこのメーカーの吹き付け断熱を採用しています。平成19年当時は吹き付け断熱や高性能のグラスウール材を使用した内断熱。壁内に紙?を入れてビニールで密閉する内断熱。最近ではあまり聞かなくなりましたが外張断熱工法など断熱ブーム?があった様な記憶があります。
その中でも採用したのが、今回も使用する吹き付け断熱です。気密性がとても良く、仕上がった材料自体の表面は硬いのですが、中身は柔らかいので地震などの外力を受けた時に柱などの躯体(くたい)の動きに対して追従してくれるので剥がれにくく、気密性を保持しやすい材料だと思っています。実際、剥がすのが大変です。壁内に隙間がないので対流も起こりにくく、内張断熱の弱点と言われていた壁体内結露も無いとのことです。
尚、当事務所も、この断熱材を使用しています。 |
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壁の断熱工事が完了しました。隙間が無いことが確認できます。
サッシ廻りのわずかな隙間も断熱(気密)しています。
この工法の弱点は、柱などの躯体に接着しているので解体工事をする時に、木材と断熱材を分別するのが大変だということです。
将来的には断熱材を簡単にはがせる”断熱リムーバー”なる商品が開発されるかもしれませんね。 |
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斜めの木材が火打梁(ひうちばり)です。左側のボルトは見えていますが、右側のボルトは外壁面に貫通しているので断熱材で覆われています。この様に外壁面から貫通するボルトや柱などはヒートブリッジと呼ばれ、断熱性能を落とすと言われています。木材の熱伝導率は0.12~0.19W/mK。鋼材の熱伝導率は53W/mKとおよそ280倍の大きさがありますので、その措置としてボルトなどの金属を断熱材で覆っています。ちなみに建売住宅などで使用されていることが多い断熱材の熱伝導率は0.05~0.045W/mKです。
平成19年当時、外張断熱の検討も行いましたが断熱材がフェノールフォームという復元性に乏しい物でした。その断熱材の表面(外側)に壁胴縁を固定する為にとても長いビスを用いて固定する工法だったので見送りました。 |