建物が完成するまで・・・基礎工事⑥|千葉県野田市の涼建築事務所は新築住宅ならお任せ、設計事務所です。

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建物が完成するまで・・・基礎工事⑥2016.09.05

HP基礎部位 現在、現場はコンクリートの養生期間の為、本日は基礎の各部位についてのお話です。
左は基礎の断面をザックリ書いた図面です。
×は鉄筋を表しています。木造住宅の基礎は布基礎とべた基礎があります。今回はべた基礎についてのお話です。
地中梁、耐圧盤、立ち上がりと3種類の部位があります。地中梁には外周部地中梁と内部地中梁があり、内部地中梁の工事をしない場合、耐圧盤(スラブ厚さ)が300mm程度になります。耐圧盤の鉄筋も2重になり基礎の自重が重く、経済的でない為、内部地中梁を設けています。基礎の表面と鉄筋までの距離をカブリ厚さといいます。鉄筋は酸により錆びていきます。鉄筋の廻りをアルカリ性のコンクリートにより保護することで錆びから守り寿命を延ばすとともに変形や火災に対しコンクリートが鉄筋を保護するため必要な厚さです。通常、耐圧盤のカブリ厚さは60mm~70mm。立ち上がりのカブリ厚さは50mm以上です。基礎幅が150mmでD13とD10の鉄筋を使用した場合、150-13-10=127mm、127mm÷2≒63mmとなりカブリ厚さ50以上確保できます。鉄筋工事に多少の施工誤差があっても平気です。

アルカリ性のコンクリートも1年で1mm程度酸化するということを聞いた記憶があります。カブリ厚さ50mmの場合、50年後には鉄筋表面まで酸化が進むのでしょうか?
100年住宅の基礎幅は100+100+13+13=226mm?なのでしょうか?不明です。

図面の”設計GL”とは建物の基準となる地盤面の高さのことです。立地条件にもよりますが、前面道路より最小でも100mm以上は地盤を上げます。設計GL(敷地の高さ)が道路より低いと大雨の時など道路の水が敷地内に入ってきやすくなります。湿度も高くなり白蟻被害や木材などの建材にも影響があります。設計を行う上でとても重要な数値です。