今回は基礎の鉄筋のお話です。木造住宅の鉄筋は大きく分けて4種類の鉄筋にて構成されています。
主筋・・・主筋には上端筋と下端筋があり主に柱脚部(柱の一番下)の引き抜きや地反力に対し、引っ張り側を負担する為に配置します。圧縮側はコンクリートにより負担します。通常時と地震時などは地反力の向きが逆になると仮定する為、上端筋と下端筋を配置します。
通常は上端筋、下端筋ともにD13を2本づつ配置します。この図面の上端筋の様に2本以上鉄筋を配置する場合、鉄筋間の最小距離についても規定があります。
あばら筋・・・今回の場合、あばら筋にフックが無く、点付け溶接の為、あばら筋には計算上、構造的な負担はありません。コンクリートのみのせん断力でクリアしています。
通常はD10@200にて配置します。
木造3階建てやプレハブ造の場合はフック付になる場合があります。フック付になるとカブリ厚さを確保する為、基礎幅が厚くなります。
腹筋・・・構造的な負担はありません。あばら筋のバラケ防止程度の鉄筋です。
通常はD10を1本配置します。
スラブ筋・・・建物などの重さが柱→基礎→地盤へと伝わり地反力(反発する力)となります。地反力に対し耐圧盤が耐える為に必要な鉄筋です。主筋と同じく引っ張り側を鉄筋が負担し、圧縮側をコンクリートが負担します。
ちなみに建物が重くなると地反力も大きくなる為スラブ筋も密になります。
通常はD13@100~200 シングルにて配置します。
上記にて”通常”と記入しましたが木造部分の強度などにより変動する為、各々の物件の構造計算を行い安全性を確認し、決定していきます。 |